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2015.05.01(Fri)

ピアス、入れ墨の意味は?ちぐはぐな身体でファッション論を学ぶ!

『ちぐはぐな身体-ファッションって何?』 鷲田清一

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ためになる(新書)

『ちぐはぐな身体-ファッションって何?』

鷲田清一

読みやすさ:
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こんな人におすすめ!

・自他共に認めるファッション好き!
・ヨウジヤマモトなどアバンギャルドなデザイナーが好き!
・ピアスや入れ墨をいれる意味が分からない。

あらすじ

・ファッションの始まりって何?
・痩せたいや清潔でいたいという感情はどこから生まれるのか?
・ヨウジヤマモトやイッセイミタケはどうして凄いの?
・一着の服を選ぶとは、生活を選ぶことだと主張する哲学者が書くファッション論!

ちぐはぐな身体から学ぶファッション論入門

ファッションってなんであるんだろう?

どうして自分の好みの服を着てみたいんだろう?

どうして男はスカートを履けないんだろう?

どうして痛い目をみてまで、ピアスや入れ墨をいれるんだろう?

なんとなーく考えたことあるようなそんな疑問に「ちぐはぐな身体―ファッションって何?」では、大学入試で同じみの鷲田清一が答えてくれます。

大学の教授が書いた文章なんて難しそう・・・。

そんな貴方でも、この本は高校生向けに書かれ優しい文体で書かれているので大丈夫です。

今回は「ちぐはぐな身体ーファッションって何?」から、内容を2つピックアップしたので、興味を持った人は是非本書を手に取ってみて下さい。

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出典 imagfive

 pickup1; 「一着の服を選ぶとは、生活を選ぶこと」 

どうして私たちは服を着ているのでしょうか?

服は暑さや寒さから身を守るため!

そう思いついた人いますか?
その答えも一理ありますが、この世に服がある意味を全て表しているとは言えません。

その説明だと、ファッションの好き嫌いが個人にあることや、ピンヒールといった機能的でない服装の存在が説明できないからです。

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出典 imgfive

その答えのヒントには、自分の体は自分が考えている以上に自分で把握できない事実があります。

例えば、いつも他人に見せている自分の顔の表情は、自分では直接見ることはできないですよね。他にも、自分の体が病気になっても、病院に行って治療しないと治らない。自分の体のはずなのに、自分でコントロールできないことはたくさんあります。

鷲田清一は、少しでも自分の体を自分で把握するようにする行動が、自分を”どういう風に人に魅せたいのか”というファッションへと繋がっていると語っています。

つまり、私たちが服を着る理由は、自分がどんな風に見られたいか、自分がどんな属性に所属しているのかを示すためだといえます。

「ちぐはぐな身体」の中で、この”どんな風に装うか”は一貫として語られていて、鷲田清一は次のように述べています。

ひとはなぜ化粧や衣服によってみずからを装うのかという問いは、ひとはなぜじぶんのありのままの身体に満足できないで、それにさまざまの加工や変形、演出を施すのかという問いを、その核心に含んでいることになる。

この意見から「ちぐはぐな身体」では、”どうして痩せたり、清潔になりたいのか”とか、”どうしてピアスや入れ墨を入れたりするのか?”といった疑問へも答えています。

 pickup2; 「制服を着崩すところからファッションは始まる」

若い女性が奇抜ともいえるファッションで街を歩く。あれは、泣いているのだと思う。泣くかわりに、泣くにひとしい非合理的主張をしている

はっとする表現ですね。鷲田清一によれば、ファッションとは「着崩し」から始まるそうです。

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出典 weheartit

そんなファッションの着崩しを語る上において、制服はきってもきれない存在です。

制服が誕生したきっかけは、フランス革命前の服装の平等を求めたためだと説明されています。

お金持ちはお金持ちの服、貧乏は貧乏な服という見た目からの差別を失くそうという動きから、皆で同じような服を着る制服はうまれたようです。
そして、不平等をなくしたいという気持ちをもっている人が皆で同じような服を着たことによって、平等を求める集団という集団意識も高まり、皆でまとまるという効果を生むことにも成功したのです。

つまり、平等のために生まれた本来はプラスなイメージの服装でした。
しかし、時代が経つにつれて、制服は精神を拘束し、個性を隠すというマイナスイメージの服装になってしまいました。その固定された精神イメージを脱するという意味で、世の中の学生は制服を着崩すそうです。

制服を着くずす=自分を表現しようとする=ファッションの始まり、というわけです。

ふううむ、新しい発想だな~

大学で楽しい授業をきいているみたいな感覚で、ファッションに関する新しい観点をどんどん見せてもらえます。

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出典 tumblr

優しい文体ながらも、やはり大学の教授なみの考察の鋭さをみせて、読んでいて驚きの連続です。
下手なファッション論の講義を聞くくらいなら、是非この一冊を読んで下さい!
ファッション論を語れるようになりましょう(^^)

みんなの口コミ、レビュー

大学受験以来に著者のまとまった文章を読んだかも。
出典 読書メーター

ファッションはずらすことからはじまるー 難しい哲学的な話題を、高校生に語りかけるように易しく面白く展開する。
出典 読書メーター

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