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2015.04.03(Fri)

本気でへこんだ時に読みたい。厳しい現実を描くことで、前へ向く原動力をくれる物語!

『晴天の迷いクジラ』 窪美澄

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泣ける(感動)

『晴天の迷いクジラ』

窪美澄

読みやすさ:
読みたい!
28

こんな人におすすめ!

・彼氏にふられた
・友達がいなくなちゃった
・努力していたものが無駄になちゃった
・重松清とか重たい作家が好き

あらすじ

・彼女にふられ友達もいない、広告会社のデザイナー「由人」
・デザイン会社の女社長「野乃花」
・過保護な親の元で育った女子高生「正子」
・そんな性格もバックグラウンドも違う、ただ死にたいほどの絶望の淵にたった三人が出会う。
・鹿児島の入江に迷い込んできたクジラを見た三人が踏み出す未来を照らし出す

どうしようもなく辛い時ありませんか?

もう消えていなくなりたい、人生で何回かはそんなことを考えるほど辛い日もありますよね。
そんな時に読んでほしいのが、今回紹介する『晴天の迷いクジラ』です。

『晴天の迷いクジラ』は小説家の間でも、大きな話題をよんでいます。

一人一人の人生への救いとなりエールとなる小説がいまでも充分に成立し得るということを、この『晴天の迷いクジラ』という作品は身を以て証明している

上文は解説から引用してきました。白石一文という直木賞作家の言葉です。

小説で誰かを救う。そんな大それたことは言いづらい。
だけど、それに本気で挑戦している作家は確かにいるのだと、窪美澄を読むといつもそう思う。

これは「桐島、部活やめるってよ」で有名な作家朝井リョウのコメントです。

これらのコメント通り、本書はまさに小説で誰かを救うことが挑戦されている作品だと思います。

表紙は、制服を着た少女が眩しそうに、顔の前に手をかざしています。そんな爽やかな表紙とはうって変って、非常に重々しい内容になってます。

窪美澄が親子の関係性、生きていくことに向き合って書いた作品

『晴天の迷いクジラ』の作者である「窪美澄」はR-18文学賞でデビュー。
妊娠や出産を題材に取り扱った小説を得意としています。

「生まれてきた赤ちゃんには、そんなこと関係ないじゃないですか」そう言う正子の息が荒い。目が慣れてきて、正子の肩が上下しているのが見える。
「親にこんな事情があるから理解しろなんて子どもには無理です。子供は優しくされたくて生まれてくるんじゃないですか。理解するのは長く生きている大人のほうじゃないですか」

『晴天の迷いクジラ』の核心には、親子の関係性があります。

子どもは親や生まれてくる環境を選べない。
逃げることもできずに、ただ受け入れるしかない。
自分ではどうすることもできない事実と、どう向き合うのか難しいなと思いました。

『晴天の迷いクジラ』の主人公達は、親や家族の確執に加えて、”才能があっても、前に進めない。”努力をしても、報われない”といった厳しい現実にたたされています。

本人の努力や気持ちとは関係なく、進んでいく現実を描いています。どんな頑張っている人でも、きっと立ち止まりたくなる日がくるんだろうなと思います。
それがどの程度の絶望なのかは人によるとは思いますが・・・。

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映画や音楽と同様に、”人を救う力”が本はあると思います。人を癒す。もしくは前へと向かせる力があると思います。

晴天の迷いクジラを書いた作者である窪美澄は、人を救うことに挑戦している作家だと思いました。
だからこそ、自分ではどうしようもない悲しい事実を悲しいままに描いているのだと思います。晴天の迷いクジラは、生きることを最大限に肯定し、生きることへのしたたかさを描いた作品です。

現実に落胆して、呆然自失になる。
どんな明るい人でも、そんな状態になる時ありませんか?是非、そんな時に読んで見てください。

みんなの口コミ、レビュー

そんなことよくあるのかもしれない、みんな苦しいのかもしれない。それぞれの重い過去や生い立ちを背負ってなお明るい明日を信じたい。見えてきて。
出典 読書メーター

なんか、壁にぶち当たったりモヤモヤしてる時に読みと、感動します。読みやすいです。(^^)
出典 読書メーター

生きることに迷ってしまった3人。その絶望感が苦しい。死んじゃいたいと思ったことのない人なんて、いるのだろうか。けれど、生きること、それ自体への肯定感に溢れていて、あたたかい涙でいっぱいになってしまう
出典 読書メーター

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