『肩ごしの恋人』
唯川恵
読みやすさ:




『肩ごしの恋人』 唯川恵
・友情要素が強めの恋愛小説が読みたい
・愛着の湧く登場人物がでてきてほしい
・軽めでテンポのいい文章を読みたい
・男から愛されることを一番の幸せに生き、三度目の結婚をする「るり子」。
・仕事にも恋にも冷静に接し、日々を過ごす「萌」。
・幼馴染の腐れ縁の二人の元に、家出少年「崇」が転がり込んできたことで風向きが変わってきて・・・?
・仕事や恋愛を通して、自分なりの幸せを模索していくダブルヒロインの成長物語。
・アラサー女子の共感を集め、直木賞受賞、TBSでドラマ化など反響をよんだ作品。
女の価値ってなんだろう?
女の幸せは恋愛なのか仕事なのか、
それとも、どっちでもない気がする?そんなアラサーならではな、テーマ性を扱った恋愛小説です。
女には二種類いる、女ってことを武器にする女と、女ってことを弱点にする女
本書は、女であることを最大の武器にしている「るり子」と、女であることを弱点だと持っている「萌」のダブルヒロインになってます。
「アナ雪」から始めまり、「マレフィセント」「思い出のマーニー」、「ディアシスター」など、2014年からダブルヒロインがはやってきていますね。
アラサー女子の建前に隠れた本音や日常を赤裸々に描いてます。
まさに女が書いた女のための恋愛小説!
ストーリーは王道ですが、直木賞受賞や、TBSでドラマ化で各方面から太鼓判を押された作品です。
るり子の三回目の結婚、しかも萌の元カノと結婚するという展開から始まります。
「本当は怒っているのよね。私は萌の恋人だった男と結婚したんだもの、怒って当然よね」
「そんなことで、わざわざ電話してきたの。勘弁してよ、こっちは仕事で大変なんだから」
(略)
るり子は思わず声を高めた。
「ちゃんと怒ってよ、私のこと羨ましがってよ」
しばらく沈黙があって、萌が言った。
「アホらしくて、付き合ってられない」
この引用だけで、るり子の強烈なキャラクターと、萌の淡々としたクールさが伝わってきますね・・・・・(笑)
唯川恵の文体はすごく不思議です。
ドラマだと強すぎたり胡散臭くなって、「昼ドラみたい」と価値を下げてしまう表現があります。
この話だって、あらすじだけ聞いたら「正反対の女が男を取り合うみたいな話で、すっごいつまんなそう!」って感じるんですけど、読み進めていくとイメージが変わっていくから驚きです。
「三回目の結婚、しかも親友の元カノと結婚する」という最初から凄い展開でも、快活で爽やかな話になるのが不思議だなーって感じです。
どんな言葉も唯川恵が書けば、シンプルであっさりした表現になってしまうんです。
最初はるり子は悪女で、萌が良女のように感じるのに、読み進める内に「るり子さすがだよ!」と謎の愛着が湧いてくるのがなんとも不思議・・・(笑)
ハッとするような言葉が散らばっているので、自分なりにピンとくる格言を見つけるのも面白いかもしれません。
もちろん、普通の恋愛小説として読んでも面白いです。
少しの間だけ日常を忘れて、ちょっとハラハラの恋愛小説を楽しんで見てください♪
私が、求めていた 恋愛小説はまさにコレ。 一捻りある作品で とても好きです
出典 読書メーター
かっこいい!なんてかっこいい女たち!自分の信念がある人はやっぱり素敵だし、周りの目は気にしたって仕方ないんやなあ自分の気持ちに正直に生きることが一番大切だと思わせてくれる一冊でした
出典 読書メーター
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