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2015.02.19(Thu)

永遠の話題作!藻屑が「自分は人魚姫」と嘘をついた理由は?

『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』 桜庭一樹

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泣ける(感動)

『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』

桜庭一樹

読みやすさ:
読みたい!
6

こんな人におすすめ!

・ゆめみがち
・かわいいものが好き
・泣ける映画では必ず泣く

あらすじ

・田舎の母子家庭のなぎさと都会からきた美少女の藻屑の話。
・藻屑は美少女なのに「人魚」と言い張る超変な女の子
・そんな藻屑の父親の傍若無人ぶりの噂が広がっていて・・・?

正反対のなぎさと藻屑

中学二年生のなぎさは、ボロボロの公団住宅の一階に住んでいる。
なぎさは母子家庭で貧しい生活を送っていて、中学を卒業したら自衛隊に入ろうと決めているほどの現実主義。
なぎさは現実で即興性のあるお金を得て、自立する方法にしか興味をしめさない。

それに対して、藻屑はお金も美貌も持ってなぎさが欲しいと感じているものを持っているのに、変な行動ばかり。
例えば、藻屑は足の痛む人魚のように常に足をひきずり、海の汚染で体に痣ができたと言う。
他にも、泡になって消えることができると言い通し、人の話に反応したりしなかったりするほどの自分勝手。お金持ちで、おしゃれで美人。
なぎさが欲しいと思っていた実弾を持ち、藻屑に対してどこか劣等感を持っていた。

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けれど、ある日藻屑はお騒がせ芸能人の父親が「ばらばら死体をつくる」と言い張って、なぎさと鉈を買いに行く。その時、ふとこう言葉を零す。

「ぼく、おとうさんのこと、すごく好きなんだ」
「うへぇ!」
「・・・・・なに、うへぇって」
「いやなんとなく」
「好きって絶望だよね」
藻屑はわけのわからないことをつぶやいた。

何不自由ないように見えた藻屑の抱えていた現実とは?

本書を読み進めるに従って、まったく正反対のようにみえる藻屑となぎさが実は同じように現実と戦っていることが分かっていきます。

だんだんと明らかになっていく謎

本書が優れているのには、切実な少女の痛みを表現しただけにとどまらなかったことです。

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著作者: Live to Create Photography

最初に新聞記事からの抜粋によりラストが判明しています。
しかし、本書を読み進めていけばいくほど、ところどころに散りばめられた謎が明らかになっていきます。

どうして藻屑は「人魚」と言い張るのか?

どうやって藻屑は泡になって家から消えたのか?

その中でも、特に印象的なのは、なぎさの兄があるクイズを言うシーンです。

ある男が死んだ。つまらない事故でね。男には妻と子供がいた。葬式に男の同僚が参列した。同僚と妻はこんなときになんだけど、いい雰囲気になった。まあ、惹かれあうってやつだ。ところがその夜、なんと男の忘れ形見が殺された。犯人は妻だった。自分に子供を突然殺したんだ。さて、なんでしょう?

分かりましたか?答えは本書の中にあります。是非確認してみてください。

口コミで評判に

本書は作者である桜庭一樹が有名になるきっかけとなった作品です。
なにか賞を受賞したわけではなくて、クチコミで読者が広がっていきました。

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著作者: djandyw.com

最初はライトノベルか出版されていたのに、最終的には普通の出版社から出版されることになりました。
このケースはかなり珍しくて、この本が内容だけでなく、文章構成から描写表現が優れていることが分かります。

みんなの口コミ、レビュー

読みやすく独特な雰囲気を持った作品です。
普通は何日もかけて一冊の本を読む僕がたった一日で読み終わってしまいました。
それほど読みやすく、引き込まれる作品です。
出典amazon

話のタネにもなります,
一般文芸に活躍の場を移し人気作家の仲間入りを果たした著者の転機となった小説です。
当初ライトノベルとして出版されたとは思えないほど、暗く重たい内容です。
初期の作品なので文章に粗さがあるように思いますが、
読者をぐいぐいと引き込むストーリー展開やラストの衝撃は著者の作品の中でも一二を争うものになっています。
出典amazon

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